饅頭の祖・林浄因が祀られている林神社で知ったあれこれ

まんじゅう象
こんにちは!
おみやげライター嶋田コータロー(@SRokota)です。
 
突然ですが、日本に饅頭(まんじゅう)の神社があるのを知ってましたか?
 
饅頭ってあのまんじゅうです。中にあんこがたっぷり入っている、甘~いあのまんじゅう。
 
わたしは初めて聞いたとき耳を疑いました。えっ?まんじゅうの神社?祀られてるのはこしあん?それとも粒あん?そもそも何を祀ってあるの?「???」マークで頭はいっぱい。
 
そんな疑問を解消すべく饅頭の神社へ行ってきました。向ったさきは奈良県。
 
今回はそこで新たに知ったことをざっと書き残しておきます。

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漢國神社(かんごうじんじゃ)

近鉄奈良駅から近いと聞き、探しながら歩いておりましたら鳥居を発見!目立たないところにあるので、通り過ぎてしまいそうになりました。
漢國神社入口
▼漢國神社とあります。饅頭の神はどこに・・・
漢國神社
▼左手の石標(せきひょう)に、たしかに「饅頭の祖神 林神社」とあります!ん?祀られているのは林さん?
林神社 石標
林神社 石標
現地に行って知りましたが、饅頭の神社は漢國神社内にあります。
▼漢國神社入口
漢國神社
▼奥に見えるのが本殿
漢國神社 本殿
漢國神社の歴史は古く、推古天皇の在位期間の元年(593年)が始まりといわれています。奈良県指定文化財です。

林神社

林神社
上の写真が、わたしが探し求めていた饅頭の神社です。入口の石標に書かれていた「饅頭の祖神 林神社」ですね。
 
正式な名称は「林神社」。「はやし」ではなく「りん」と読みます。
 
この「林さん」こそが、饅頭の神社に祀られている人なんですよ。
 
林浄因とは1349年に中国より来日した人物。来日後、奈良に居を定めて饅頭をつくり始めたといわれています。
 
中身の具として小豆などを使った饅頭が大ヒット。好評を得て天皇にも献上されたそうですよ。
 
林浄因の子孫は「塩瀬」と姓を改めたんですが、これが後の塩瀬総本家。(東京にある和菓子屋さん) 林浄因の流れを受け継ぐお店がいまでもあるんですね~。
▼これはおそらく饅頭をモチーフにしているのでしょう。それにしても大きかった!
まんじゅう象
漢國神社内には林浄因にまつわるものは社だけで、ほかに特別なものはありません。
 
そうは言っても何かないものかと辺りをキョロキョロしていましたら、神社社務所がありました。社務所とは神社の事務所みたいなものです。
▼漢國神社社務所
漢國神社社務所
中に入りますと、一人の宮司の方が対応してくださり、まんじゅう好きにとって重要な情報を教えてくださいました。(宮司とは簡単にいうと神社の責任者)
 
 
わたし「饅頭の神社があると聞き兵庫県から来ました」
 
宮司「それはそれは、遠いところからありがとうございます」
 
~暑いやら何やらの時候のあいさつその他省略~
 
わたし「ところで、林浄因にちなんだ饅頭などはないのでしょうか。」
 
宮司「そうですね~。奈良饅頭というのがございます。」
 
わたし「奈良饅頭ですか!それは奈良の饅頭ということですか?(そのまま)」
 
宮司「・・・。饅頭の皮に『林』と焼印されたものですね。近鉄奈良駅の南のほうにある千代乃舎 竹村さんが販売しておられます。」
 
わたし「おぉ~、そんな饅頭があるんですね。行ってみます!
 
宮司「よろしかったらこれもどうぞ」
▼宮司の方がくださった資料。林浄因のことが書かれています。
奈良町回顧録
奈良町回顧録
宮司「毎年4月19日には饅頭祭りがございます。催しが終わりましたら、来られた方にお茶と饅頭がふるまわれますよ。」
 
わたし「それはいい情報をありがとうございます。来年必ず来ます!」
 
と、こんな感じで耳寄りな情報を入手できましたよ!!

饅頭の歴史をさかのぼれば中国の諸葛孔明へたどりつく

林浄因とは直接関係ないのですが、いただいた資料から饅頭についてさらに貴重なことを知れました。
 
(ここからはちょっとマニアック)
 
じつは饅頭の由来をさかのぼれば、諸葛孔明(しょかつこうめい)までたどりつくんです。諸葛孔明とは中国が魏・呉・蜀とわかれていた時代の人物。蜀国の名軍師として活躍しました。
 
そんな諸葛孔明がある地域を制圧にいったときの出来事が、饅頭と関係あるんですよ。
 
戦いが終わって帰る途中の川が大氾濫して、渡れない状態になっていました。
 
地元の人によると、49人の首を神に犠牲としなければ、川は鎮まらないんだとか。
 
諸葛孔明はいやいやそんな野蛮なことはできないと思い、小麦粉で人間の頭の形をしたものをつくり中に牛や羊の肉を入れることに。できたものを捧げたところ、なんと氾濫はおさまったのです。
 
この出来事が蛮地で起こったことから、小麦粉でつくられたものを蛮頭(ばんとう)、後に饅頭(まんとう)と呼ばれるようになりました。
 
 
と、中国にはこういう伝説が残されてるんですよ~
 
わたしは三国志も饅頭も好きなので、レアな情報がゲットできたと大興奮でした(笑)
 
林神社自体は特に何もないですが、こうやって色々な情報を入手できましたので収穫ありましたね~。これが何に活かされるのかは知らないけど・・・
 
* * * *
今回の収穫をまとめておきます

  • 饅頭を日本に伝えた人物の一人は「林浄因(りんじょういん)
  • 林浄因にちなんだ奈良饅頭千代乃舎 竹村から販売されている。
  • 毎年4月19日は饅頭祭りがある(参加必須)
  • 饅頭の歴史をたどると諸葛亮孔明にたどりつく

アクセス

▼饅頭の神社までは近鉄奈良駅から徒歩約3分です。

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