こんにちは!嶋田コータロー(@SRokota)です。
今回はまんじゅうではなく最中・わらび餅・よもぎ餅編になります。
日本の中心地といわれる兵庫県西脇市の和菓子屋「住吉屋」さんへ行ってきました。
西脇市の蓬莱橋から見えるお店で、その雰囲気といいますか、なんとなくピンとくるものがあり入ってみることに。
創業昭和4年 住吉屋
直感があたったといえましょうか。
店内に入りますと、壁には昭和を感じさせる緑の包装紙とおもわれるものが何枚もかけられています。
店内におられた年配の女性(おそらく店主さんの奥様)に尋ねてみますと、なんと西脇市出身の美術家・横尾忠則さんが手がけたものであることがわかりました。
めちゃくちゃレアなものを発見してわたしは大興奮!
なんでも横尾忠則さんが若かりしころにデザインしたものなんだとか。お店には1999年に横尾さんが来店したときにサインをした色紙が飾ってあり、そこには「四十八年間包装紙を使っていただき感謝」という内容のことが書かれてありました。
色紙どおりに計算してみますと、1951年から包装紙を使ってることになりますね。
店主さんの奥様(これ以降、敬意をこめてお婆ちゃんと呼ばせていただきます)が嬉しそうに横尾さんのことを話してくださいました。いまでも時々お店に来られるんですって。
1冊の本を取り出して私と妻に見せてくださったんですけど、そこには2017年の日付で横尾さんのサインが書かれてました。
サインをまじまじ眺めながらお婆ちゃんが「あなたたちはまだ若いから分からないかもしれないけど、年をとったら故郷がすごく恋しくなるものなんよ~。生まれた育ったところがやっぱりいい!て思うもんよ」と、とても素敵な笑顔で話してくだり、温かい気持ちになりましたね。
ひとしきり横尾さん話で盛り上がり、和菓子を購入することに。
▼横尾さんデザインの包装紙をいただきました。アイコンにしたいぐらい素敵な餅・饅頭のデザイン。
へそ最中・わらび餅・よもぎ餅
和菓子の味にも作り手の思いが反映されるのだなぁとつくづく思った今回。
へそ最中、わらび餅、よもぎ餅を購入。いずれも、とてもとてもやさしい味わいなんです。
へそ最中は、日本のへそといわれる西脇市のお土産にぴったりだなと思います。ネーミングと最中の形にインパクトありますね。つぶあんと求肥が入って美味しかったですよ。
▼わらび餅
▼よもぎ餅
わらび餅とよもぎ餅は、購入してすぐに公園で食べました。どちらも素朴であっさりめの味わい。そしてもっちり感が絶妙。
市販のよもぎ餅は香りが強くて、よもぎよもぎしているため、あまり好んで食べません。
住吉屋さんのよもぎ餅はどんなだろうなぁと思ってひと口入れますと、意外なことによもぎがかなり控えめ。わたしにはちょうどよい、これは美味しくいただけます。
奇をてらわないこういう素朴な和菓子が本当に大好きですね~。
変わらなくてよいもの
横尾忠則さんがデザインされた包装紙に発見し、またおいしい和菓子をいただきとても満足。
そして、もう一つ心に残ったものがありまして、それは住吉屋さんのおばあちゃんの心からの笑顔です。
楽しそうに横尾さんのことや和菓子のこと、また西脇市についてお話しされる表情が素敵で、とても可愛らしいお婆ちゃんでした。
昔からの包装紙をずっと使い続け、レジはいまでも算盤(そろばん)。代金を支払うときになってどこにもレジがないことに気づきキョロキョロしていると、ごそっとそろばんを取り出し、パチパチと玉を弾かれるではありませんか。びっくりしました。
毎日和菓子をつくり、地元の山へわらびを取りに行っておられるご様子。
生活に支障がなく自分がそれでよいと思って楽しめるのであれば、あえて流行にあわせてあれこれ変えなくても別にいいよなぁと、そんなことも考えましたね。
またぜひお会いしたいお話しできれば嬉しいなぁ。お婆ちゃんが元気なうちにまた行こうっと。
アクセス
店舗情報
- 住所:兵庫県西脇市西脇974-7
- 駐車場:お店の近くに数台分(「住吉屋の駐車場」とかかれた看板あり)
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