石川県の初夏の風物詩といえば「氷室饅頭(ひむろまんじゅう)」。毎年7月1日に石川県で食べられるまんじゅうです。
はじめて氷室饅頭について聞いたときには「氷とまんじゅうに一体どんな関係が??」と不思議に思ったものでした。
今年(2018年)はじめて食べまして、「氷室」と名づけられた理由を知ることができました。
向ったのは石川県金沢市に本店をかまえる「越山甘精堂」さん。創業1888年(明治21年)のお店です。
越山甘精堂さんのTwitterでお店のことを知り、これはぜひ販売の時期に合わせて金沢へ行かねばと思った次第です。
越山甘精堂の氷室饅頭
▼越山甘精堂さんの本店
▼お店の外には氷室饅頭の看板が
氷室饅頭は享保年間(1700年代前半)に創案されたといわれています。(江戸時代ですね)
昔は7月1日(旧暦では6月1日)に、石川県から江戸の幕府に氷を献上していて、その際に「氷が無事に届くように、また健康でいられるように」と願って食べたのがはじまりなんだとか。
7月1日は保管していた貯蔵庫から氷を取り出す日でもあったんですね。
▼越山甘精堂さんの氷室饅頭は3種類。白・赤・青の3色
店内に入ると目立つところに氷室饅頭が。これがうわさに聞いていた氷室饅頭です!はじめての対面に感動!!(思わず拝みそうになった)
あとで気づいたのですが、氷室饅頭は3色でワンセットのようにみなされています。
そんなことも知らずに、白と赤のみを買うという失態を。こういう行事菓子というのは、やはりきちんとその習わしどおりに食べておきたいところです。
▼宿泊先に持ち帰りさっそくいただきました
直径約8センチで一般的なまんじゅうよりも大きめ。米麹をつかったふっくらとした生地からは酒が香り、ほわ~と気持ちよいです。うまい!
こしあんの量は写真を見てのとおり。た~っぷりと入ってるわけではありませんが、それがまたいいですね。まんじゅう生地を思うぞんぶん楽しめます。
その時期にしか食べられない郷土菓子を現地で食べるという、最高の体験でした!
代表銘菓 焼きまん
越山甘精堂さんはいろいろなお菓子を手がけておられますが、そのなかでも代表銘菓は「焼きまん」です。
氷室饅頭ばかりに気をとられていたんですけど、ショーケースを見回すと、ど~んと大きなまんじゅうが置いてあるではありませんか!
大と小があり、大は15センチ!あまりの大きさに小を買いました。小だけど小ではない、小の大というかんじ。
▼言葉では大きさが伝わらないので、手のひらにのせた写真をば。
小のサイズは約12センチ。小でも十分に大きくて、インパクトありますね~。
▼まんじゅう生地の表面には加賀獅子(かがしし)の獅子頭が
焼きまんには数種類の絵柄があります。金沢城・兼六園などなど。購入したのは石川県の伝統芸能「加賀獅子」の獅子頭です。
なかをスパッと割いてみますと、こしあんがぎっしり。生地からはほのかに酒が香ります。酒まんじゅうのこの香りがたまらない。
写真では半分にカットしてますけど、食べるときには4分の1サイズにして皆でシェアして食べると、量としてはちょうどよいと思います。
といいつつ、わたしは一度に半分を食べました。案外ペロッといけましたよ!
* * * *
はじめて越山甘精堂さんへ行き、これまたはじめて氷室饅頭を食べました。
お店では次期7代目となる方の奥様がとても丁寧に対応してくださいましたので、すごく居心地がよかったです。
お店の歴史やお菓子の楽しいお話もありがとうございました!
店舗情報
- 住所:石川県金沢市武蔵町13-17
- 電話:076-221-0336
- 営業時間:9:00〜18:00
- HP:越山甘精堂
- 駐車場:お店の前に数台分
*越山甘精堂さんは金沢駅内のお土産処「あんと」にも入店してますよ
アクセス
▼本店
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