一見、みかんのようなまんじゅう。さて、その中身はなんでしょうか??
じつはこれ、金柑(きんかん)まんじゅうなんです。キンカンってあのキンカンです。小さいみかんのような形をしているちょっと苦味がある果実。
今回は埼玉県・足立屋菓子舗の金柑まんじゅうをご紹介。
金柑が丸ごと入った「金柑まんじゅう」
不覚にも中身を撮り忘れるという、まんじゅうライターとしては大失態をおかしまして、想像をしていただくほかありません。
ここからは読みながら光景を思い浮かべてみてください。(目閉じて思い浮かべてくださいと書こうとしましたけど、目閉じたら読めませんね笑)
『オレンジ色のまんじゅう皮にかぶりつく。
すると、なかにはねっとりした白あんが。あぁ、とてもやさしい。
まろやかで甘い白あんを味わうやいなや、別の食感がおそいかかる。
ん?こ、これは。なんだかちょっぴり苦味があるぞ。
そう思い少し口元からまんじゅうを離して中をみる。なんとそこには黄金に輝く一粒の果実が!
そうだ、これはキンカンだ!キンカンを目でも舌でも確認し、もうひと口まんじゅうを頬張る。
白あんとキンカンが口の中でまざりからみあい、複雑な味わいをだしている。
甘みのなかに苦味、それとも苦味のなかに甘味といえばいいのだろうか。いや、そんなことはどうでもいい。
この2つがまざったときに口の中で起こる甘味変化が絶妙なのだ。
キンカンまんじゅうを始めて食べた。これはキンカン風味ではない、キンカン味のまんじゅうだ!
この味をわたしはこのさき忘れはしないだろう』
と、思わず金柑まんじゅうに思い切りはいりこんじゃいました。
まんじゅうのネーミングどおり、キンカン味をたっぷり楽しめる「金柑まんじゅう」。
冒頭にも書きましたが、つくっているのは、埼玉県さいたま市浦和区にある足立屋菓子舗さんです。浦和駅から徒歩約15分。
じつは、金柑まんじゅうを食べるためだけに浦和駅に降り立ちました。
足を運んでよかったです。金柑まんじゅうだけではなく、水無月もいただきましてこちらもおいしかったです。
もう一つお店へ行ったよかった理由があるんです。それは「ついたちまんじゅう」の存在を知れたこと。
お店の方がご丁寧に棚からついたちまんじゅうの冊子を取り出し説明してくださいました。
なんでも、昔は浦和の辺りは麦畑だったそうで、麦を使ったまんじゅうが食べられていたそうです。
麦畑がなくなるとともにその風習も消えていったそうですが、それを消えたままにはせず「ついたちまんじゅう」として現代に蘇らせる取り組みがされています。
さいたま市内の9つの和菓子屋さんが7月1日に「ついたちまんじゅう」を製造販売しているんです。
という、そんな新しいまんじゅう情報を入手でき、1軒のお菓子屋さんへ行くために浦和駅に降り立った甲斐がありました。
足立屋菓子舗の店舗情報
- 住所:埼玉県さいたま市浦和区仲町3丁目13-12
- 電話:048-822-2978
- 営業時間:月から金 9:00〜18:30、土9:00~17:30
- 定休日:日曜日
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